建築業界には元請業者と施工業者という2つの業者が存在します。 一般的に元請業者・施工業者(下請業者)といえば、次のように理解されていますが、
施工業者(下請業者)
元請業者とはハウスメーカー、リフォームメーカー、工務店だけをいうのではなく、 お客様と契約を結び工事を依頼された業者が、他の会社にその仕事を依頼すれば どのような形態の会社でも元請業者と呼びます。 つまり、普段は元請業者から仕事をもらって施工だけをする施工業者でも、 仕事を他の業者に依頼すれば元請業者となります。
ところで、皆様は元請業者と施工業者の違いを知っていますか? 多くの方は、「信用」「会社の規模」「工事代金」の違いをあげると思います。 それはごもっともなのですが・・・
もっと重要な違いがあります! それは、実際に施工するまでに介入する仲介業者やマル投げ業者の存在です。
仲介業者やマル投げ業者の存在をわかりやすくするために、 両者に塗装の塗り替えを依頼した場合と、家全体のリフォームを依頼した場合の違いを見てみましょう。
上の図を見てもらうとわかると思いますが、 塗装の塗り替えをハウスメーカーなどに依頼した場合には、 実際の工事が始まるまでに、お客様と契約した業者から何社もの業者を仲介していることに気づくと思います。 また、家全体のリフォームなどの大規模な工事を施工業者に依頼した場合には、 実際の工事が始まるまでに、お客様と契約した業者から何社もの業者を仲介していることに気づくと思います。
この、元請業者から施工業者まで、実際の工事が始まるまでに介入する業者を仲介業者やマル投げ業者と呼びます。
皆さんが負担する工事代金には、施工費用の他に、 営業費などを含む会社運営費が含まれています。
その工事代金から、まずお客様と契約を結んだ業者が、 自分の会社の運営費と利益を確保します。
その後、残りの金額で施工を行うのですが、 実際に施工を行う施工業者の前に何社もの仲介業者がいると 施工費用はドンドン縮小されてしまうのです。
わかりやすいように例をあげます。 例えば、お客様が100万円を支払って塗装工事を依頼したとします。 そのうちの4割がお客様と契約を結んだ業者の、運営費と利益で、6割が施工費用だったとします。
その6割が施工業者に渡されるならば何の問題もありません。 しかし、元請業者と施工業者の間に 3社〜5社もの仲介業者やマル投げ業者が介入したとすれば、 実際の施工費用は全体の4割程度に縮小されてしまうのです。
そうなると、どうしても施工業者は 手を抜かなくてはならない状況に追い込まれてしまいます。
これでは、何のために高いお金を払って工事をするのかわからなくなってしまいます。 ですから、皆様が業者を選ぶ際には、 必ず必要以上の仲介業者やマル投げ業者を排除している業者を選ぶことをお勧めいたします!